こんにちは、りみです。前にもお話ししたのですが、うちの娘はHSCの傾向があります。HSC(Highly Sensitive Child)5人に1人はいると言われている「とても繊細な子」です。
前に少し触れましたが、HSCの子が小学校生活を送るうえで、自己肯定感が下がりがちになるんじゃないかというお話と、それに対する我が家の対処方法などをお話ししたいと思います。
感受性の豊かさは、HSP(大人の繊細さん)の私でも時に生きづらいと感じてしまいます。ましてや、子供。その気質をしらないまま、または対処しないないままですと、「積極的な子どもが良しとされる小学校」では、自己肯定感だだ下がりの危険性があるのは当然のことだと思います。
この記事では、小学校低学年、中学年、高学年において、HSCの子がその気質を生かして輝く人生の第一歩のフォローをしてあげようと動いた結果があります。我が家で何をしたか、良かったことなどをご紹介していきたいと思います。
うちの子も「繊細さんかな?」と思ったら是非チェックしてみてくださいね
小学校でおこること
幼稚園、保育園までは、親が付き添ったり先生が逐一様子を連絡してくれたりと、周りの大人たちの目があるのでそこまで心配もしていませんでした。
ところが小学生事情が変わり、親と離れての社会生活の始まりです。まだこの頃はHSCという言葉を知らず、ただただ、わが子の繊細さと感受性の強さがどう小学校生活に影響するのだろうと、期待半分、不安半分でしばらくは見守っていました。
いざ、小学校に入ってみると思っていた以上に「社会」でした。
娘が大変だったこと
小学校入学当時から、HSC寄りの娘にとって、とてもハードルが高い、大変なことが次から次に起こりました。社会生活を送るための訓練の開始と思って見守っていましたが、どんなことが起きたのでしょう。
- 一番後ろの席で端の方。
- 前の席は背の高い男の子
- 前後、左右男の子に囲まれてしまった。
- 「給食を残さず食べることが目標」という考えの先生だった
- 給食を食べ終わった班から休み時間をとっていい・・・とい言われていた
- 発言が多い子、自分の意見を持っている子が偉いと言われていた
- 実は近視があって黒板の字が見え辛かった(親の責任です・・ごめんなさい)
席順などは運だし、まぁ普通の小学校生活です
ですが、HSCの子にとって出だしでこれだとクラスに打ち解けることも、他の女の子と友達になる(声をかけてもらうことも)できない状況で、娘にはかなりハードルが高いということになります。
低学年は、席で近くなった子とお友達になりがちです。
おもらし事件
あるとき、娘がおもらしをして先生から電話をいただきました。ちょうど先生が席を外していたので、夕暮れの中、ひとりぽつんと教室で不安そうに席に座っている娘に「大丈夫だよ、着替えようか」とギュっと抱きしめたときは胸が締め付けられるような思いでした。
トイレに行きたくても勇気がなく言えなかった時のツラさや、漏らしてしまった後の絶望感、濡れた洋服の気持ち悪さ、ママに迎えに来てもらった安堵感など、いろいろな感情がが伝わってくるようでした。
帰りの道で「ひとりで良く待っていたね。偉いね」などと話していたら娘が言った言葉に驚きました。
「先生と初めて二人でお話しできて嬉しかった~」と。
「一番後ろの席だけど、ひとつだけいいことがあって、前から集められたプリントを先生に持っていく時に先生と会えるんだけど、今日はそれよりももっと先生と近くでお話しできた」と。
え!!そういうこと?
相手が勝つまでジャンケンをさせられる
小タイトル通りで、気が強い子は自分の負けが許せなく娘が勝ったら「後出しだ」と言ってその子が勝つまでジャンケンをさせられました。
他にもやりたいことがあっても言えない、他の子にとられた、横取りされたけど譲った・・・など数多くありました。これは相手の子供が悪いというよりも、低学年ですからその子たちが自分の欲求、要求をきちんと表わせるという意味で子供らしいと言えます。
ですが、娘には今度も左右する大事な場面だなと思いきちんと声を上げるように伝えました。
くるみちゃんが何も言わないとそれでいいと思われちゃうよ
たとえば、カラフルなボールが配られるとして、娘が何も言わなかったら一つだけ交じっていた黒のボール(誰も選ばない色という意味)が回ってきても「あの子はきっとなんでもいいっていうから大丈夫だよ」と思われてしまうよ、という話をしました。
言葉に出さないということは、そういうことだよ
という話をしたら、ものすごく深くうなづいて「そんなの絶対いやだ!」と力強く理解したようです。今すぐには無理でも、きっと心の中にこの理不尽に気が付いていくことが第一歩かなと思いました。
実際、高学年になってからの彼女は見違えるように自分のやりたいことを声を大にして伝えることが出来るようになっています。
最初の個人面談
夏休みを前に、個人面談が行われることになっています。学校生活(クラス)にも程よく慣れ、各家庭の相談事や、学校での様子などが分かってくるころです。
先生と家庭、お互いの報告
まずは、先生からのお話を伺うことに。
- くるみちゃん(娘)は、誰と仲良くするということはありませんが辛そうにしていたり、悲壮感はなくひとまず見守っています。みんなまだそんな感じですよ。
- 少し支度に時間がかかっているようです。時間をみれるようにしましょう。
- 給食の好き嫌いがあるので、量を減らして食べきるようにしています。時間オーバーでも少し頑張ってもらっています。
- 手を挙げたりという積極性はないようですので今後の課題ですね。
なるほど、やはり・・・です
先生はベテランの女性の先生で、安心してお任せしようと思っておりました。そして、気になっている事や伝えておきたいことなどありますか?と聞いてくださったので、次は私の番です。
- 先日のおもらしの件のお礼と、先生と2人だったことが嬉しかったと言ってた話
- 教室では、先生とほとんど目が合わないこと(背が高い子、後ろの席のため)
- プリントを持って先生のところに行くのが一番の楽しみであること
- 全て食べることは大事なことだとは思うのですが苦痛になってしまうか心配であること
- なかなかお友達と遊んだというこを聞かないこと
- とても人見知りで消極的な性格だという娘の性格
私もついつい色々不安になっているころでした
先生からの回答
まず、先生が急に涙目になってしまって。驚きました。「かわいそうなことをしてしまって・・と」どうしても、娘の席は先生から見づらく、確かにあまり注目をしない席だそうです。しかも、娘は騒ぐタイプでも、積極的なタイプでもないため余計に影を潜めていたようです。
きっと、本当に印象がなく娘が目が合うとか合わないとかを気にしていることに驚いたのかもしれません。
何だか私まで泣けてきて・・
二人で涙をぬぐうという・・・
給食に関しては、量を減らして食べきるということを中心にしますと言われて、お任せすることにしました。
友達関係は、1、2年生の内は皆そんなもんですよ。だんだんと変わっていきます。いじめのような、最初の頃にあったような時はすぐにお知らせしてくださいね。と言われました。
何でしょう、先生にお話しできたというだけで親の私が救われた気分です。(大げさですね)ですが、先生がわが子の思いを知っていてもらうというだけで、ホッとしたというのが本音です。
以前のちょっとしたトラブルはこちらからよろしければどうぞ
低学年の時にやって良かった学校との連携
まずは担任の先生に挨拶をする
入学、進級等で初めての先生にご挨拶をすることは、わが子をお願いする側としては、当然のことかなと思っています。
- 担任の先生には、必ず連絡帳などでご挨拶をする(直接お会い出来ればそちらいいですね)
- 学期ごと、イベントごとに先生への労いの言葉、感謝の言葉をきちんと伝える
- わが子の事だけを何とかしてください、という言い方は避ける(当たり前ですね)
- クラス(先生)の力になります、ということを伝える
先生にきちんと伝える
わが子のことが心配だな、他の子よりももっとこうだなと思うことを事前に先生に伝えて置くことがいいかなと思います。
- 先生はわが子のことをまだ知らないので、情報をできるだけ多く伝える
- 少しのトラブル、不安も先生に伝えて置く(モンスターではありません)
- 学校、先生に何とかしてくださいではなくて起きていることの事実を伝える
PTAや学校に顔を出す
出来るなら、PTAや何かの係などを率先して引き受けて、学校に行く口実をどんどんつくり子供の環境を実際に確認することが出来れば理想的だなと思いました。私もまだ自分自身が小学校のことを分からない時、早々にPTAを引き受けました。
結果として良かったこと
わが家での話ですが、HSCの娘の気質をはっきりと把握しない時の対処でしたが、先生とのコミュニケーションで良かったことはたくさんあります。
- わが子のトラブルは未然に防ぐことが出来た(いじめの芽をつぶしてもらえた)
- 先生にわが子の性格や不安を伝えることで親の安心感に伝わり、それがわが子に確実に伝わっている
- 何かあれば先生に相談できる、という関係性を築けたこと
低学年こうすれば良かったなと思ったこと
出来る限りのことはしたと思っていますが、少しだけこうすれば良かったなと思うことはありました。
- 先生に伝えるときに「こうしてもらいたい」ということをはっきり言えば良かった
ということです。これは、給食の件ですがHSCのわが子の特徴として、新しいものや匂いにも敏感でわがままではなくて口に入れると吐き気がしてしまうんです。
まだ赤ちゃんの時は、本当に何でも食べさせました。家族みんな好き嫌いはないですし食事は心と体を作る源だと思っているので、野菜もなんでも食べさせていました。
ところが、幼稚園あたりから匂いに敏感になり、新しいものを口にできないということが起こりました。「残さず食べなさい!」という教育は昔からありますが食べられない子にとっては拷問に近い苦しいものなのですよね。
先生に「家で変わりの栄養を与えているので苦痛になる場合は食べさせないようにしてください」と伝えれば良かったなと思っています。
わがままでしょうか・・・
これをわがままと捉えてしまう方もいると思いますが、わが子を知るのは親の私たちです。苦痛な給食の時間よりも安心して過ごせる給食の時間が何よりも大事だと考えています。
給食は楽しい時間であってほしいです
まとめの話
低学年の子供は、学校という社会の入り口に立ったばかりです。先生ひとりにお任せして憤慨したり、不安になったりするのではなく、連携して健やかな成長を見守っていきたいと思います。
何よりも先生、学校とのコミュニケーションですね
実際、今回先生に話したことで、子供の性格ゆえの特別措置などは何もしてもらっていません。だけどそれでいいんです。先生が知っていてくださるということが、何よりも大切だなという実感です。
次に中学年での対処などを紹介していきたいと思います。
HSCのお子様だけでなくても悩む問題だと思います。わが家での話ですが、どなたかの参考になれば嬉しいです。